関係代名詞をわかりやすく解説~PART9

今回は、学校の定期試験や入試でもよく出題される、いわゆる「二文結合の問題」、すなわち 、「関係代名詞を用いて二つ文を一つの文にする問題」の解き方についてわかりやすく解説します。

【 例題その1】

The boy can't speak English.  He is from China.

 

( その少年は英語を話せない。彼は中国出身です。)

まず、最初に先行詞を見つけます。見つけ方は、前文と後文でイコールの関係に立つ二つの語句をさがし(上記の場合、The boyHe  )、そのうち、前文にある方(上記の場合、The boy )が先行詞となります。

 

そうしたら、後文をまるごと( )でくくって、その先行詞の直後に挿入します。すると、

The boy ( He is from China. )  can't speak English.

となります。

 

あとは、The boyHe がイコール関係なのだから、今まで通り、He を関係代名詞に変身させて( )を外すだけです。すると、

The boy who is from China can't speak English.

 

( 中国出身のその少年は英語を話せない。)

これで完成です。

【 例題その2】

I have a bookIt was written by him.

 

(私は(一冊の)本を持っている。それは彼によって書かれた。)

上の場合、a book = It なので、a book が先行詞となり、後文を (   )でくくって a book の直後に挿入すると、

I have a book ( It was written by him. ) .

となり、a book = It だから、It が関係代名詞に変身して( )を外すと、

I have a book which was written by him.

 

(私は彼によって書かれた(一冊の)本を持っている。)

これで完成です。

【 例題その3】

The boy is Tom.  I visited him last night.

 

( その少年はトムです。私は昨夜彼を訪れた。)

上の場合、イコール関係が二つあります。

 

The boy = him

Tom = him

 

です。しかし、ここで大事なルールがあります。

固有名詞と代名詞は先行詞になれない。

この例の場合、Tom は固有名詞なので先行詞になれず、結局、The boy が先行詞となるので、

The boy ( I visited him last night. ) is Tom.

 

The boy I visited whom last night is Tom.

 

The boy whom I visited last night is Tom.

 

( 昨夜私が訪れたその少年はトムです。)

となります。

【 例題その4】

This is a cake.  My sister made it.

 

( これはケーキです。私の妹はそれを作った。)

上の例もイコール関係が二つありますが、This は代名詞なので先行詞になれず、a cake が先行詞となります。

This is a cake ( My sister made it. ).

 

This is a cake my sister made which.

 

This is a cake which my sister made.

 

( これは私の妹が作ったケーキです。)

【 例題その5】

Look at  the girl. Her hair is long. 

( その少女を見なさい。彼女の髪は長い。)

上の例では、イコール関係は一つだけですね。

Look at the girl ( Her hair is long. ).

 

Look at the girl whose hair is long.

 

(髪の長いその少女を見なさい。)

【 例題その6】

The woman is Ms. Ito.  Mike is talking with her.

 

( その女性は伊藤さんです。マイクは彼女と話しています。)

上の例では、イコール関係が二つありますが、Ms. Ito は固有名詞なので、The woman が先行となります。

 

ここから先は、前回紹介した 前置詞+関係代名詞 を思い出してください。

The woman ( Mike is talking with her. ) is Ms. Ito.

 

The woman Mike is talking with whom is Ms. Ito.

関係代名詞だけ場所移動すると、

The woman whom Mike is talking with is Ms. Ito. ・・・ ○

The woman who Mike is talking with is Ms. Ito. ・・・ ○

The woman that Mike is talking with is Ms. Ito. ・・・ ○

The woman 省略 Mike is talking with is Ms. Ito. ・・・ ◎

 

( マイクがいっしょに話している(その)女性は伊藤さんです。)

また、with whom でまとめて場所移動すると、

The woman with whom Mike is talking is Ms. Ito. ・・・ ○

The woman with who Mike is talking is Ms. Ito. ・・・ ×

The woman with that Mike is talking is Ms. Ito. ・・・ ×

The woman with 省略 Mike is talking is Ms. Ito. ・・・ ×

 

( マイクがいっしょに話している(その)女性は伊藤さんです。)

今回はここまでです。次回をお楽しみに。